ちょうどタイムリーなことがあったので、
今回は逆子のことについて少し。
本日は入院中の妻の友人のお見舞いへ妻と共に行ってきました。
といっても純粋にお見舞いだけが目的でもないんですけどね。
入院した日は31週ころで、腹痛で救急車で運ばれ、
切迫早産ということでそのまま3日ほどICUに入っていたそう。
特に出血などはなく、はっきりした原因は分かりません。
それから一ヶ月近く入院…
子どもも(もう4歳かな?)お母さんと離れ離れで、
とても寂しいでしょう。
(実はこの子の時も逆子で通院されてました)
一か月ほど前から入院中でしたが、
なんと数日前から逆子になったとのこと。
もう35週に入っています。
そして実際に入院している部屋に行ってみると…
ずっと張り止めの点滴(ウテメリン)をして、
トイレ以外歩けないようです。
元気そうではありました!
退屈そうでしたけど。
ということで、目的の逆子の鍼灸治療開始です。
とはいえ、お灸は使えません。
6人部屋で周りにご迷惑ですからね。
今回は鍼オンリーです。
少々世間話をしたあとは
さっそく治療開始です。
お腹はウテメリン効果のためか、柔らかいです。
35週ならもっとハッキリ赤ちゃんの形が分かるのですが、
柔らかすぎるため週数にしては、ハッキリと全体像が触れにくいです。
身体は全体は、上半身の方は水が溜まっている感じなのに、
反して下半身はカサついていて、
必要なところには水がうまくめぐっておらず上下のバランスが非常にアンバランス。
治療は上下のアンバランスを整えることと、水のアンバランスを整えることを意識して一ヵ所に鍼をします。(逆子も頭とお尻の上下がアンバランスになった状態です。東洋医学的に言うと陰陽というものが逆になってしまっているのですね。天と地が逆というような…)
(指でツボを触って良い脈に変化をするか確かめます。今回は三か所で比較して一番良いツボにたどり着きました。そこまで確認できたらそのツボに鍼をします)
これで脈が整ったので、このツボ一つだけで根本的な治療は終わりです。
脈が整うことは、「人間本来の持っているバランスを正常な状態にキープして健康でいよう」という状態になります。
これは赤ちゃんにとって居心地のいい子宮環境にしていくことにつながるので、
逆子だけでなく妊娠中の安胎のための鍼灸としても積極的に行いたい治療法でもあるのです。
しかも刺さない鍼だから、余計な道具は必要ありませんしゴミも出ないのでこういう場にはいいですね~。
本来であれば、ご自宅でお灸の仕方をお教えして、お渡しするお灸セットで毎日お灸をしてもらっています。
お灸をするツボも印を付けています。
逆子の灸はよく効くものです。
ご自宅でする逆子の灸はとても良いものです。
「退院は37週頃にできるかねー?」
「退院してまだ逆子だったらまた治療しましょう」
なんて話していました。
退院してウテメリンの点滴を止めたらすぐ産まれてしまう人もいるんだとか。
これは退院後の治療は、刺激量と使うツボを考えなくてはいけませんね。
まずは早く退院できて、家族のもとへ帰れるといいのですが。