男性の妊活に鍼灸は?【質疑応答シリーズ】
こんにちは。
そあら鍼灸院の松本です。
「男性の妊活に鍼灸ってどうですか?」
意外と問い合わせの多い質問です。
東洋医学的にどのように考えられるのか。
今日はその辺りについて書いていきます。
男性の妊活と鍼灸がテーマではありますが
本質的な話になるので
女性に関しても
同じく重要なことになります。
「女性は7の倍数の年齢で節目を迎える…」
という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
以前養命酒のCMで流れていたので
耳にしたことがあるかもしれません。
実は男性に対しても
同じことがいわれていて
男性の場合は
「8の倍数の年齢で節目を迎える…」
といいます。
これの元ネタは
東洋医学の『黄帝内経』(こうていだいけい)
という本に書かれているのです。
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黄帝とは古代中国の伝説上の君主で
様々な業績を持つので割愛しますが
ひとことでいえば神様にような人です。
その一面には「医」の祖でもあります。
(あのお馴染みのユンケル黄帝液も
ここから取っているそうです)
ということで『黄帝内経』というのは
2000年ほど前の本ですが
東洋医学のバイブルといえます。
東洋医学の基礎はもう
この時点で完成しているからです。
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その本の中で
黄帝が師匠にこんな質問をします。
(黄帝にも師匠がいます)
「最近の若者はなんでこんな弱いの?
昔の人は100歳でも元気なのに
最近は50歳でも病気になるよね」
師匠は
「昔の人は、季節に則った生活をして、
飲食に気を付けて、
無闇に疲労することことはしない。
今の人はそれがなってないから、
早く老化してしまうのです…」
と答えます。
次いで黄帝が聞きます。
「年を取っても子どもができる人がいるのはなぜ?」
師匠「それは腎の精気がしっかりしてるからです。」
「養生の方法は季節や気候に適応し
飲食と生活習慣が重要です」
と、こんなやり取りがあります。
(精気とは生命力のようなもので
「腎」という臓器に蓄えられています。)
ここまでを分かりやすく
まとめると
「腎の精気が充実していれば生殖力がある」
「女性は7の倍数、男性は8の倍数で
腎の気(生命力)の盛衰が起きる」
「老化防止には
・季節に則る
・飲食
・生活習慣
が重要。」
とこんな感じになります。
ここからが本題ですが、
では妊活は「腎」を強くしたら
いいんじゃない?
それが手っ取り早い気がします。
しかしそうなってくれないのが
悩ましいところ。
なぜかというと
東洋医学はでは「肝・心・脾・肺・腎」
という五臓が生命活動の維持のため働いていて
バランスよく調和していないと
生命力を発揮できないからです。
チーム力が重要だということです。
ワンマンチームでは
力が発揮できないからです。
ちょうど五なので
いきなりのスラムダンクネタですが、
湘北で一番点を取る流川君さえ
活躍すれば勝てるのでは?
いやいや、
花道やゴリがリバウンドを取り
リョータがボールを運んで
パスをつないでくれないと、
そして外から射貫ける
ミッチーがいないと
チームとして機能せず
結局流川君個人も点が取れません。
5人誰も欠けることなく
仕事ができないとだめなんです。
だから五臓の内、
例えば肺をケアが必要にもかかわらず
腎をケアしたところで決して
整うことはないということです。
(そのため毎回使うツボが決まっていません)
ちなみに男性機能(勃起機能、性欲等)は
「肝」といわれます。
(同じく機能回復のため単純に「肝」だけ
アプローチしても効果が上がりにくい)
そしてもう一つ
「天・地・人」という考え方が重要になります。
天の気・地の気・人の気という
3つのエネルギーによって生命体を維持します。
だから3カ所それぞれから
エネルギーを得られると
生命力が強くなります。
今までの話は、いわば「人」の話。
「人」についてもう少し補足すると
感情:精神状態
生活習慣:食事・運動・睡眠
などが関わります。
前述に、
老いないためには
・季節に則る
・飲食
・生活習慣
が重要だという
くだりがあったと思います。
これは「天」と「地」に相当します。
「天」が気候や季節
「地」が飲食
となり
これらが調和することで
「人」の場所でエネルギーが蓄えることができます。
「天」の気候や季節は何かというと
私たちは自然からの恵みによって
生きています。
「天人合一(てんじんごういつ)思想」といって
人は自然の一部であり
四季気候の変化に順応すれば
健康でいられるというものです。
(そのため毎回脈診で季節に
応じているかをみています。)
順応ができず自然の恵みを受けられないと
温度変化ですぐ風邪を引いてしまったりと
生命力の不足した状態になるからです。
そして「地」
これは生活環境や食事にあたります。
例えば
昔は川だったところを
埋め立てて住んでいる場合
・足が冷えやすい
・だるい
・胃腸機能が悪い
などの
水の影響による症状が出やすい
といったことがあります。
生活環境は大きな影響を及ぼします。
そして食事や栄養の重要性は
殊更話すこともないかもしれません。
東洋医学でも飲食物から得る
エネルギーは超重要です。
なぜなら食事によってエネルギーを
補充し続けるからです。
エネルギーの容量が
お風呂のお湯の量だとすると
食事による補充は
蛇口から出ているお湯のようなものです。
そのため
・どれくらいの量が出ているのか
・どんな性質なのか
・温度は?
そもそもバスタブに穴が開いていたら
溜めることができません。
(消化吸収してエネルギーにできないので
胃腸が弱いということです)
このように生殖能力のシンボルといわれる
「腎」を強めるには、
・天候・季節
・生活環境
・食べ物
・感情
・生活習慣
など様々なことから
アプローチすることが必要となります。
今回は「腎」が
なぜ、どのように重要なのか。
「腎」だけ強めようとしても
うまくいかない理由と
ツボが毎回変わる理由。
どのようにアプローチすることが
必要なのかについて
本質的な部分をお話ししました。
以上の理由で
それらを踏まえることが基本となるので
性別年齢問わず鍼灸をすることができます。
今回は若干深い話になったかもしれません。
ぜひ質問があったら
お気軽に聞いてくださいね。
では。
